レーシック超えと注目 リレックス・スマイル手術の“実力”

「見えづらい」にサヨナラ
「見えづらい」にサヨナラ/(C)日刊ゲンダイ

 レーシック手術を超える視力矯正手術として、リレックス・スマイル手術(以下、スマイル手術)が注目されている。最新号の「週刊文春」(1月25日号)も「『レーシックより安全』 欧州発視力矯正手術」とスマイル手術を紹介している。

 公益社団法人「日本眼科医会」は、レーシック手術のデメリットとして<夜間に視力が低下する><ドライアイになる><術後に角膜が変形する>――などを挙げている。ところが、スマイル手術はこうしたデメリットを克服しているという。スマイル手術を手がける眼科医のひとり、北里大学大学院医療研究科の神谷和孝教授がこう解説する。

「スマイル手術のメリットとして、施術後の再近視化(近視に戻ること)が圧倒的に少ない点や、ドライアイ症状が生じにくいことなどが挙げられます。国内でスマイル手術を行う施設の共同研究によると、術後の平均裸眼視力は1.32で、矯正視力(眼鏡やコンタクトレンズで矯正したときの視力)が1.48と良好であることが分かっています。手術による合併症リスクも低いです」

■トラブルの可能性はゼロではない

 スマイル手術の大きな特徴は、レーシックよりも「傷口が小さい」こと。レーシックは角膜表面に円周約20ミリ程度の円形状の蓋(フラップ)をつくり、蓋をめくってレーザーを角膜に照射して屈折力を変える。一方、スマイル手術は蓋をつくらず、2~4ミリほど切開した角膜から、レーザーを当てて角膜内につくった切片を取り出すというもので、傷口は10分の1程度で済むという。

「国内では、レーシック手術を受ける患者さんは大幅に減少しています。当院では、よほどの希望がない限りレーシック手術を行っていません。手術後のドライアイや再近視化などの合併症を避けたいのであれば、積極的にスマイル手術を勧めます。現在は近視・乱視矯正のみですが、遠視矯正プログラムが開発中です」(神谷和孝教授)

 ただし、要注意なのは、日本で導入されてから6年ぐらいしか経っていないことだ。数年後に何らかのトラブルが生じる可能性はゼロではない。料金は両眼で30万~40万円と高額だ。

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