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薬が効かない花粉症を確実に抑えるなら“プラス”がコツ

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写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

Q 花粉症で市販薬を飲んでいるのですが、効き目がイマイチ。薬で止めるのは無理ですか? (40代女性)

 花粉症は比較的薬がよく効くと考えています。薬のタイプを知り、症状に合わせて適切に使えば、日常生活に支障が出ないレベルまで症状を抑えられます。

 市販薬のほとんどは抗ヒスタミン剤。商品名は違っても、主たる薬効成分は同じ種類の薬剤です。患者さんの中には、「効かない」と言って抗ヒスタミン剤の種類を取っ換え引っ換えしてしまう人がいますが、あまり意味がありません。

 多少の合う・合わないはあっても、抗ヒスタミン剤であれば、結局はどれを使ってもそう変わらない。それよりも、抗ヒスタミン剤を飲みながら、症状を緩和するための薬をプラスする方が効果的です。

 目のかゆみが強い人は点眼薬を、鼻詰まりがひどい人は点鼻薬をプラスするのです。漢方薬や他の炎症を抑える薬を追加して症状が軽快する場合もあります。

 さらに市販薬が効かないと感じている人は、自分の症状に合っていない使い方になっている可能性が高い。

 たとえば、「アレジオンの10を飲んでます」という人がいますが、医療機関からの処方では、症状の重い成人は「20」が出されていることが多い。市販薬を買ってみたものの、用法によっては「効かない」と感じている人は珍しくありません。薬剤師に症状を伝え、最適な飲み方を確認されてはいかがでしょう? 

 花粉対策の1番は防御、2番は薬物療法、3番目は舌下免疫療法などのアレルゲン免疫療法。薬の適切な使用とともに、マスクやゴーグル、花粉防御のスプレーで花粉を体内に取り入れないようにするのも重要です。

 なお、花粉症と風邪を混同している場合があります。見分けるポイントは「熱があるかないか」。花粉症は基本的には熱が出ません。日が経つにつれて節々の痛みや発熱、全体の倦怠感が増してくるようであれば風邪など上気道感染症を疑ったほうがいい。

 また、つばを飲み込むと喉が痛くて耐えられない場合も、上気道感染症を疑いましょう。

(こしだ内科クリニック・越田容子院長)

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