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高血圧なら無塩トマトジュース 味気ないならレモンを足す

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写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

【Q】血圧を下げるために日常的に取った方がいい食べ物は? 逆に絶対にNGなものは? 塩分を控えた方がいいことは分かっているのですが、味気ない料理は長続きしません。 (50代男性)

【A】高血圧を防ぐために重要なのは、血管をしなやかに保つこと。

 血管が収縮して硬くなると、内側の壁に傷が付きやすく、血栓ができやすくなります。これが血管を詰まらせ、高血圧から心筋梗塞、脳梗塞につながってしまうのです。

 そこでおすすめなのはトマトジュースです。トマトジュースを1日おきに半年間飲んだら高血圧の人の6割が血圧が下がったというデータがあります。

 トマトに含まれるギャバはストレスを和らげる働きがあり、交感神経の緊張によって血管が収縮するのを防いでくれます。抗酸化物質のリコペンは、血管の内壁を活性酸素の攻撃から守り、傷が付くのを防ぎます。リコペンは加熱すると吸収率がアップするので、生のトマトよりもジュースの方がいいのです。

 ただし、トマトジュースは無塩タイプに限ります。塩分を取り過ぎると血液中の水分が増え、交感神経が緊張して血圧が上がります。

■油にも工夫を

 減塩の料理が味気ない方は、レモンを足してみてください。レモンの酸味が刺激となり、薄味でもおいしくいただけます。ビタミンCの抗酸化作用が血管を守ってくれるので、一石二鳥です。

 トマト以外では、血管をしなやかにするDHAとEPAが豊富な魚の脂。脂を余さず摂取するためには、生のまま食べるのが一番。もしくはホイル焼きにして、出てきた脂も残さず食べましょう。塩分を控えてレモンを搾れば完璧です。

 一方、動物の脂とサラダ油には血圧を上げる作用があります。肉を調理する時は、なるべく脂身を除去しましょう。サラダ油の代わりに、加熱調理にはオリーブ油、サラダにはエゴマ油を使うのがおすすめです。

(池谷医院・池谷敏郎院長)

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