ダイエットや筋トレで体重より重要なLBMとは 専門家に聞く

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 引きしまったボディを目指してトレーニングに励む「筋肉女子」が最近、増えている。かくいう日刊ゲンダイの記者も、ジムのレッスンを月30コマ消化し、さらにジョギングもやるほど、トレーニングにハマっている。ジムで会う面々はほぼ同じ顔ぶれなので、トレーニングに一度ハマるとなかなか抜け出せないのだと実感している。

 筋肉を作る上で重要なのは、トレーニング+食事。食品メーカー「明治」の管理栄養士でトップアスリートの栄養サポートも行う大前恵氏によれば、筋肉を維持し、エネルギーを燃やすところも確保するために、栄養バランスの取れた食事が重要だと言う。

「ただし、タンパク質や鉄分などを考えながら食べるのは毎回大変でしょう。約30年の経験から考えたのが、主食、おかす、野菜、果物、乳製品がそろった食事を1日3回取れば、生きていく上で必要な栄養素を摂取できる。活動量によって、おかずやご飯、乳製品の量で調節するのです」(大前氏)

 トレーニングをしている時、つい体重に目が行きがちだが、重要なのはLBM(除脂肪体重)。体重から脂肪を除いた体重で、筋肉+水分+骨+内臓などの重さ。これを増やすことを目的とする。同じ体重60キロでも、体脂肪20%の人と10%の人ではLBMが異なる。前者は60キロ中脂肪の量が12キロなのでLBMは48キロ、後者は同様に計算してLBMは54キロ。トレーニングをしているのにLBMが減っていくようであれば、タンパク質の摂取が不十分であるとも考えられる。

「食事はタイミングも重要です。運動のあと、30分以内にタンパク質と炭水化物を取ると、効率よく筋肉量が増える。プロテインでなくても、食事で取るのでもいい」(大前氏)

 一般的に、タンパク質の摂取の目安は、アスリートで体重1キロに対し2グラム、一般の人で体重1キロに対し1グラム。タンパク質摂取の目安にし、LBMをチェックしていこう

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