時間栄養学と旬の食材

ニラはビタミンB1を豊富に含む食材と一緒に取るのがベスト

ニラ玉など風味を生かした食べ方もおすすめ
ニラ玉など風味を生かした食べ方もおすすめ

 スタミナ野菜といわれるとニラを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。そんなニラは朝食に最適です。

 ニラにはたくさんのビタミンがバランスよく含まれますが、朝食べることにより、エネルギーの効率的な消費に役立ちます。

 特にビタミンAが多く、ニラ100グラム中には成人男子の1日に必要な量の9割が含まれ、目・皮膚・粘膜の保護などにつながります。その他、疲労回復に有効なビタミンB1、エネルギー代謝をよくするビタミンB2、免疫力を上げ、抗酸化作用の強いビタミンC、活性酸素を減らし生活習慣病や老化予防に効果があるビタミンEも含みます。

 ニラの代表料理といえばレバニラ炒めやギョーザですが、レバーや豚肉のようなビタミンB1を豊富に含む食材との組み合わせは最強です。

 ニラの独特の強いにおい成分であるアリシンには、水溶性であるビタミンB1を脂溶性物質に変化させ、エネルギー代謝を活発にすることで体内への吸収を高める効果があるとされているからです。

 また、アリシンは、風邪の原因菌やウイルスなどが体内に入ることを防ぐ殺菌作用や、血液をサラサラにして血栓を防ぐ効果や、血行が良くなることによって冷え性にも効果があるので、免疫力増強や疲労回復の効果により、スタミナを増やすことにつながります。

 朝型にするためには、ニラを使ったおかずにご飯などの炭水化物を一緒に取るのがベストです。

 ただし、料理をする際に加熱時間が長くなると風味や色が落ちてしまうので注意が必要です。

 油との相性が大変良い食材なので、チヂミやニラ玉など風味を生かした食べ方もおすすめ。ニラ玉はご飯と合わせてオムライス風にしてもよいでしょう。

 一年中スーパーで目にすることができますが、実はニラの旬は春です。

 旬の野菜は栄養価も旬じゃない時期に比べて高いので、ぜひこの時期に食べてみてはいかが?

古谷彰子

古谷彰子

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

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