セックスが痛い

知られざる治療法や意外な痛み回避策を紹介するサイト開設

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写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 セックスの痛みは口に出しにくい悩みのため、当事者同士が経験を分かち合う機会は、めったにありません。でも、もしそんな機会があったら、「勇気を振り絞って病院に行ったけど、痛みの解決につながらなかった」といった声が多いのではないでしょうか。

 その理由のひとつに、セックスの痛みの原因が多岐にわたっていることが挙げられます。病気や身体的な問題のほか、精神的な問題もあり、婦人科では十分に対応しきれない場合も。セックスの痛みに詳しい医師や心理職が少ないことも問題です。そのため「身体的には異常なし。セックスが痛い原因は不明のまま」となってしまいがちなのです。

 若い世代であれば、妊娠を望んでいるのにセックスができないことから、独身やセックスなしの結婚である“未完成婚”を選ぶしかないかもしれません。結婚生活の途中で痛くなった場合は、「相手に申し訳ない」と浮気を容認したり、「女じゃない」と落ち込むことも。セックスの痛さは、QOL(生活の質)に大きく影響するのです。

 WHO(世界保健機関)や性の健康世界学会(WAS)が提唱する性の健康では、「誰しもが健やかな性生活を送れる権利がある」とされています。しかし、そこには苦痛しかない。

 そんな人に向けて、セックスの痛みの不安解消に特化したウェブメディア「FuanFree(ふあんふりー)」を立ち上げました。

 ネット検索や本を探しても情報がなかった痛みや医学的な治療だけに限らず、意外な工夫や回避策まで紹介。「これが原因かも」「病院はこうやって探すのか」「こうすれば痛みが少ないかも」と気付きを得られるヒントを盛り込んでいます。

 本来セックスは、愛するパートナーと楽しくつながる時間。つらいだけの性生活を送ることがないように、さまざまな専門家の協力から成り立つサイトです。少しでも楽に性生活が送れるお手伝いができればと思います。

小林ひろみ

小林ひろみ

メノポーズカウンセラー。NPO法人更年期と加齢のヘルスケア会員。潤滑ゼリーの輸入販売会社経営の傍ら、更年期に多い性交痛などの相談に乗る。

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