先週に引き続き、体臭ケアについて紹介します。薬膳における体臭対策はタイプ別の食養生が必要で、4つのタイプに大きく分かれます。
今回は「腎の弱りタイプ」の対策です。このタイプの臭いは、ズバリ「加齢臭」! 中年期以降に発生する、いわゆる「オヤジ臭」が腎の弱りからくる体臭なのです。
腎は人間の成長や発育、老化をつかさどり、全身のエネルギーをためておく臓器。腎はまさにアンチエイジングの要となる臓器といえます。
腎が弱ると白髪が増える、足腰が曲がって弱くなる、記憶力が低下する……と一気に老化が加速して、加齢臭も発生してしまいます。老化により腎は誰しも弱ってきますが、もともと腎が弱いタイプの人は、いよいよもってあの「すえた臭い」がひどくなりやすいので要注意です。
腎が弱いタイプの特徴として、腰痛あるいは腰痛ほどでもないけれど足腰がだるい、夜間尿、頻尿、下半身がむくみやすいなど、とにかく「下半身トラブル」が多く見られます。
また、骨や歯との関係が深く、腎の働きが悪くなると骨が折れやすくなったり、歯が弱くなりがちです。髪にも腎の状況が表れやすく、若白髪の人はもともと腎が弱い傾向があります。
若い頃から疲れやすい、虚弱体質という人も、生まれもって腎のパワー不足であることが多いので気をつけましょう。
加齢臭をストップするためには、とにかく腎をパワーアップする食材を取り入れることが大切です。
おすすめはイカ。腎の働きを高める効果に優れています。ちなみに、イカスミも腎のパワーアップに効果絶大。イタリアンのお店に行ったら、ぜひイカスミパスタをチョイスしましょう。
海苔、黒ゴマも腎に働きかけ、老化によるパワー不足を補い、枯れた臭いの撃退に役立ちます。ちなみにこれらはいずれも血を増やし、抜け毛と増毛にも効果がある食材です。加齢臭を撃退するとともに、髪の毛もフサフサを目指しましょう。そのほか魚介ではイワシ、ホタテ、野菜はナガイモ、ブロッコリーも改善によい食材です。
飲み物なら杜仲茶がおすすめ。こまめに飲んで消臭を。
■腎の弱りタイプの体臭改善薬膳レシピ
ブラックイカそうめん
腎の働きを高めて加齢臭撃退に役立つイカ、海苔、黒ゴマを組み合わせた薬膳レシピ。イカそうめんを使えば、包丁いらずで完成。黒ゴマでコクが加わり、焼酎のおつまみにもぴったりです。
醤油をプラスして、丼にするのもよし。
【材料】2人分
●イカそうめん 80グラム
●黒すりゴマ 小さじ2
●もみ海苔 適量
●わさび 適量
●刻みネギ 適量
●レモン汁 少々
【作り方】
ボウルにイカそうめんを入れ、レモン汁をふってから、黒すりゴマ、もみ海苔、わさびを加えて全体を和える。器に盛り、刻みネギをちらす。
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