コロナ禍でも注目 最新医療テクノロジー

3Cから4Cへ 最新テクノロジー搭載の「家庭用体組成計」

最高峰モデル「RD-803L」(タニタ提供)
最高峰モデル「RD-803L」(タニタ提供)

 体組成計測のパイオニアである「タニタ」(東京都板橋区)が昨年11月、家庭用体組成計に最新技術「TANITA 4C Technology」(以下、4Cテクノロジー)を搭載した4モデル(インナースキャンデュアル)を発売した。4Cテクノロジーは、タニタが持てる技術の集大成とし、それにより医療・研究機関向けの業務用体組成計に匹敵する精度を実現したとされる。

 どんな技術なのか。同社の事業戦略本部・開発部生体科学課の和智湧斗氏が言う。

「現在、普及している家庭用体組成計は、生体インピーダンス法(BIA法)を採用しています。これは体に微弱な電流を流し、その際の電気の流れにくさ(電気抵抗値)を計測して体組成を推定する方法です。体重と電気抵抗値を正確に測れることが大前提ですが、これを基に体組成を算出するアルゴリズム(各メーカーが開発)が正確性を左右する決め手となります。4Cテクノロジーでは、体を『脂肪』『ミネラル』『タンパク質』『水分』の4つの成分で分析する『4C法』で収集した生体データを基準に、新たなアルゴリズムを開発しました」

 4C法は、体組成計測のゴールドスタンダードにもなっている信頼性が高い基準法だ。この4成分での分析を行うため、従来の「DXA法(3C法)」に加え、密度法による「体積測定」、重水希釈法による「水分量」、「体重測定」の4種類の分析方法を組み合わせてアルゴリズムが作られている。これにより、体の厚みや水分量など個人差の影響を低減できることで、より正確な計測値が分かるわけだ。

「4モデルは、いずれも高周波と低周波の2種類の電流を流すデュアル周波数による計測を行い、当社が独自に開発した『筋肉の質』を評価する『筋肉点数』を表示できるのが特徴です。また、3モデルはスマホとブルートゥースで通信し、計測データを対応アプリでグラフ管理することが可能です。グラフでこれまでの体の変化が一目で確認できるのです」

 最高峰モデルの「RD-803L」は、全身だけでなく左右の腕と脚の部位別にも計測(全26項目)でき、参考価格は5万4780円(税込み)。「RD-914L」(全11項目計測)は3万2780円(同)、「RD-915L」(全8項目計測)は2万7280円(同)。「RD-504」(全10項目計測)は1万9580円(同)だ。

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