コロナ禍でも注目 最新医療テクノロジー

次世代遠近両用メガネ「タッチフォーカス」ワンタッチで切り替え

次世代遠近両用メガネ「タッチフォーカス」(提供写真)

「手元を見るたびに老眼鏡にかけ直すのは面倒」

「遠近両用だが、近方を見るときの下目遣いのしぐさに老いを感じる」

 メガネをかけている人なら、これらのわずらわしさは誰もが実感していることだろう。メガネは視力を矯正する身近な医療機器。そんなQOV(クオリティー・オブ・ビジョン=視覚の質)の向上に役立つ、次世代遠近両用メガネ「タッチフォーカス」がシニア層を中心に好評だ。

 どんなメガネなのか。開発した総合化学メーカー、三井化学(東京・港区)の新ヘルスケア事業開発室の村松昭宏氏が説明する。

「タッチフォーカスは、累進レンズと電子液晶レンズを融合させた次世代の累進メガネです。普段は『遠・中』の累進レンズのメガネとして使い、必要に応じてフレームのこめかみ部分にあるタッチセンサーに約1秒触れると、近方用度数となる電子液晶レンズが中心部に表示され、手元の視界が広くクリアに見えるようになります。ですから従来の遠近両用メガネのように、手元を見るために視線を大きく下げたり、メガネをずらしたりする必要がないのです」

1 / 3 ページ

関連記事