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子供の安全は大丈夫? NYの託児所でドラッグや違法拳銃が立て続けに発見される

託児所から手製の違法拳銃が…(C)PIXTA
託児所から手製の違法拳銃が…(C)PIXTA

 ニューヨークの託児所内で、ゴースト・ガンと呼ばれる手製の違法拳銃が発見され、驚きが広がっています。

 市内の別の託児所ではつい先日、違法薬物のフェンタニル中毒で幼児が死亡したばかりで、子供たちの安全は大丈夫なのか? と、不安と怒りの声が上がっています。

 今回見つかった銃は、企業や政府機関ではなく、個人が3Dプリンターで手作りしたもの。銃器登録されず追跡不可能なこともあり、ゴーストガン(幽霊銃)と呼ばれています。手製とはいえ、市販の銃器と同じように殺傷能力があるため、警察が捜査に乗り出していました。

 今回ゴーストガンの製造・所持で逮捕されたのは、託児所の経営者の18歳の息子です。

 銃が見つかったのは託児所内の鍵がかかっていない部屋。つまり、いつでも子供たちが手にする可能性があったわけです。アメリカでは銃の暴発による子供の事故死が絶えず、家庭などでの銃の安全な保管は常に課題となっています。

 さらに親たちが懸念しているのが、市内の別の託児所で先日起きた事件です。オピオイド系の違法薬物フェンタニルを、1歳の幼児が誤って吸いこみ死亡。他の3人の子供も中毒症状を見せ、痛ましい事件として大きく報道されたばかりでした。

 フェンタニルは毒性が非常に強く、アメリカでは年に10万人が過剰摂取で命を落としているほどの危険な麻薬です。この時フェンタニルは、子供用のマットが敷かれた床下から発見され、託児所の経営者ら3人が起訴されました。

 ニューヨーク市内では、アパートの一室など自宅で子供を預かる託児所「ファミリー・デイケア」が普及しています。常に託児所不足のニューヨークで、特に低賃金で働く親にとって、比較的安い値段で預かってくれるこうした託児所は必要不可欠です。一方で低所得者が多い地域では、こうした犯罪に巻き込まれる可能性も高くなります。

 今回ファミリー・デイケアで立て続けに起きた2つの事件を受けて、抜き打ち検査の徹底など、さらなる安全規制が叫ばれています。

シェリー めぐみ

シェリー めぐみ

NYハーレムから、激動のアメリカをレポートするジャーナリスト。 ダイバーシティと人種問題、次世代を切りひらくZ世代、変貌するアメリカ政治が得意分野。 早稲稲田大学政経学部卒業後1991年NYに移住、FMラジオディレクターとしてニュース/エンタメ番組を手がけるかたわら、ロッキンオンなどの音楽誌に寄稿。メアリー・J・ブライジ、マライア・キャリー、ハービー・ハンコックなど大物ミュージシャンをはじめ、インタビューした相手は2000人を超える。現在フリージャーナリストとして、ラジオ、新聞、ウェブ媒体にて、政治、社会、エンタメなどジャンルを自由自在に横断し、一歩踏みこんだ情報を届けている。 2019年、ミレニアルとZ世代が本音で未来を語る座談会プロジェクト「NYフューチャーラボ」を立ち上げ、最先端を走り続けている。 ホームページURL: https://megumedia.com

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