台湾烏龍茶は台湾で生産される烏龍茶の総称。半発酵茶ならではのコクとすっきりした飲み口と、台湾茶ならではの丸い形状の茶葉、何度もお茶を楽しめる点も魅力的です。見た目が黄金色や薄い茶色で、フルーツのような香りも楽しめるところが一般的な烏龍茶と異なっています。
日本の新茶にあたる4~5月ごろに収穫した春摘み茶を「春茶」、春茶と並んで人気が高く、生産量も少ない冬に出回るのが「冬茶」です。2月下旬~3月にわずかに芽吹いた茶葉だけを使ったものを「早春茶」と呼ぶのですが、冬茶は冬至~大寒に作られるお茶を指します。慣習的には「冬茶以降、早春茶以前」のお茶をまとめて「冬片」と呼んでいます。
基本的に気温が平年並み、もしくは中海抜以上のエリアでは、茶樹は休眠に入るので冬片は作られないのですが、冬の最中に暖かい気候が続くとその暖かさで芽が育ち、冬片を収穫することができるそうです。最近では地球温暖化の影響で、以前に比べると冬片を目にする機会は多くなっているとのこと。寒い冬の中で芽吹いた冬片は、まさに新生児のような柔らかさがあり、苦みも少なく大変飲みやすいといわれています。
そんな烏龍茶ですが、茶葉を半発酵させるという独特の作り方によって、お茶の葉に多く含まれているカテキンがたくさん重なり合います。カテキンがいくつも結合すると、単体のカテキンにはなかった別の機能性が生まれ、通称「烏龍茶重合ポリフェノール」と呼ばれています。もちろん茶葉によってもその量に差は出てきますが基本的にどの烏龍茶にもポリフェノールが含まれています。
ポリフェノールの効用として、脂肪の吸収を抑えて、体内の脂肪の分解を早める働きがあることがわかっています。1日3食の30分後に19グラム(脂質38グラム)のポテトチップスを10日間食べた後に烏龍茶を与えたところ、脂質とコレステロールの排泄量が高くなった報告も!
また、台湾で取れる凍頂烏龍茶に多く含まれているといわれるメチル化カテキンには、花粉症の炎症原因となるヒスタミンを抑える働きがあるともいわれています。
また、歯垢の沈着を抑制する効果も確認されていますので、食後に烏龍茶を飲む習慣は理にかなっていると言えるでしょう。
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