白内障手術失敗体験談(2)初診で手術日が決定…前妻は「簡単に決めて大丈夫?」

写真はイメージ
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 眼科を初めて受診したのは昨年9月6日のこと。異変を感じて3カ月が経過していました。

 視力、眼圧などの検査に始まり、散瞳(瞳孔を開く)の目薬をして、網膜の状態を調べる眼底検査や水晶体の濁りの状態を調べる細隙灯顕微鏡検査などを受けました。

「これは白内障ですねえ」

 見せてもらった画像には確かに白いもやがかかっています。

 説明によると、白内障という病気は加齢により水晶体の中身のタンパク質が変性して濁ってくる病気で、私は「老人性白内障」に当たるそうです。水晶体が濁ると本来の役目(カメラのレンズに相当)を果たせなくなり、モノがかすんで見えたり、時には二重三重に見えることもあるとのこと。まさか「白内障」と診断されるとは思っていなかったので小さく驚きの声を上げたところ、医師は「白内障って意外に進行が速いんですよ」と言います。

 そういえば、数カ月前に遠くのモノが二重三重に見えたこともあったっけ。あれも白内障が原因だったのかな……そう思い返していると、医師は畳み掛けるように話を続け、白内障を治療するための目薬もあるが進行を遅らせるだけであまり効果はなく、根本的に治すなら手術しかないと言うのです。

「もし手術するなら、26日の火曜日が空いていますけど」

 いきなり手術という言葉に正直怖くなり、どうしようという思いがよぎりました。ただ、白内障の手術を受けてきれいに見えるようになったという知人がいたし、両親も20年前に白内障の手術を受けて成功した。その間、医療技術も格段に進歩しているはず。心配することはないのではないか。そう自分自身に言い聞かせ、9月26日に白内障の手術を受けることにしたのです。

 前妻にそのことを話すとびっくりして「そんなに簡単に決めて大丈夫なの?」と強い口調で言われました。「病院の評判はどうなの?」「先生はいくつくらいなの?」……矢継ぎ早に質問攻め。「ネットで大きく紹介されていたから選んだ」と答えると、「それって記事広告みたいなもんでしょう。そんなことに惑わされていいの?」と手厳しい。「白内障はそんなに難しい手術じゃないから大丈夫だよ」と説き伏せ、手術後に車で迎えに来るよう頼んだのです。(つづく)

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