白内障手術失敗体験談(1)院長が大きな写真付きで紹介されていて肩書も好印象だった

文字がぼやけて見える(写真はイメージ)/(C)iStock

 日本では白内障手術は1年間で150万件以上行われ、高齢化と共にその数は増える一方だ。手術機器の進化と精度の向上により、比較的安全な手術と言われる。しかし、失敗例も少なくない。今回は白内障手術でとんでもない不運に見舞われた70代男性のケースを紹介する。

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 愛知県在住のフリーライターです。70歳を機に副業の行政書士を廃業し、厚生年金をもらいながらライター業を続けています。そんな私が右目の異変に気づいたのが昨年の6月。左目をつぶって右目だけで文字を読むと、視野の真ん中あたりの文字が白くぼやけて見えるのです。「変だなあ」と思いながらも深刻な病気とは考えず放置していました。

 9月に入って2歳下の弟から「緑内障の手術を受けるので手術承諾書にサインしてくれないか」との依頼の電話がありました。弟は30年以上前に離婚して身内と呼べるのは私だけ。以前から緑内障治療のため通院していることは聞いていましたが、とうとう手術することを決意したようです。

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