ベストセラー名医の健康法

糖尿病専門医の牧田善二氏は毎晩の辛口白ワインで体重維持

牧田善二氏
牧田善二氏(C)日刊ゲンダイ

 イタリア料理であれ、和食であれ、夕食には欠かさずハーフボトル1本程度飲んでいます。お酒は好きですが、目的は太らないためです。

 私は糖尿病専門医で患者さんに「やせてください」と指導します。その私が太っていたら説得力がありません。大学時代は勤務が終わった後に走るなど人並みにやせる努力を続けてきましたが、独立してからは忙しくてとても無理。糖質は太りやすいと知っていましたので制限してきましたが、2004年まではウイスキーやビールなど好きなお酒を飲んでいました。

 辛口の白ワインを毎晩飲むようになったのは開業翌年の04年から。ドイツの医学論文が「白ワインはやせる」と報告したからです。実際に白ワインを飲んだ翌日の血糖値を調べたところ、かなり下がることがわかりました。太る理由は血糖値の急上昇にあるので、血糖値が安定することは私にとって好都合です。

 現在の私の体重は57・5キロプラスマイナス0・5キロ。以前はプラスマイナス2キロでしたからより安定してきています。私は白ワインのおかげだと思っています。

 白ワインを飲むもうひとつの理由がストレス解消です。開業後、大学時代になかったストレスを抱えるようになりました。決断の結果はすべて組織でなく私個人に跳ね返ってきます。食事に行っても電車に乗っても絶えず人目を意識して居住まいを正さなければなりません。クリニックの評判に直結するからです。大学時代にはなかったストレスです。白ワインがこうした日々のストレスを解消してくれるのです。白ワインがなければ、私はクヨクヨして消極的になり、成功できなかったでしょう。

 ちなみに白ワインには糖質の多い甘口もあるので必ず辛口を飲むようにしています。

▽牧田善二(AGE牧田クリニック院長)
 糖尿病専門医。北海道大学医学部卒。久留米大学医学部教授を経て2003年から現職。「医者が教える食事術」(ダイヤモンド社)、「糖尿病専門医にまかせなさい」(文春文庫)など著書多数。

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