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股関節が硬いと腰痛を引き起こす…普段から正しく動かす

背中は丸めずに
背中は丸めずに(C)日刊ゲンダイ

 パーソナルトレーナーとしての活動以外に、整形外科で患者のリハビリ指導に当たる米国の医療国家資格アスレチックトレーナーの三田貴史さん。毎日たくさんの患者と接する中で、股関節が硬い人が多いことが気になっているという。

「自分の股関節が正しく動いているかどうか、普段の生活ではなかなか意識できない。だから予防対策をしていない人がほとんどです」(三田さん=以下同)

 股関節が機能していない人は腰痛を引き起こしやすい。

 腰痛予防のためにも、普段の生活で股関節を動かすように意識することが必要だそうだ。前屈を日課にすればいいとのことだが、これにはポイントがある。

「背骨からではなく、股関節から曲げるようにしてください。腰に痛みがある人ほど、股関節を動かすことが苦手な状態にあるため、どうしても背骨から曲げようとしてしまうんですよね」

 今回は股関節を動かす簡単な前屈体操を教えてもらった。

①足を肩幅程度に開いて立ち、膝を少し緩める。このとき、背中は反ったり、丸まったりしないようにまっすぐ立つ。手は股関節に添える。

②体をゆっくりと前に倒していく(写真)。背中を丸めるのではなく、股関節から倒れていくことを意識。倒した姿勢で自然な呼吸をしながら、約20秒キープ。目線は2メートル先辺りに。

 倒した姿勢を20秒キープしたら、ゆっくりと起き上がる。倒すときも、起き上がるときも反動で動かさない。1日10回2セットを目標に。

 なお、倒すときに腰に激しい痛みがあるようなら、無理をしないように注意。

「洗面台に向かって、背中を丸めて顔を洗う人がほとんど。股関節から前に倒し、お辞儀をする動作で洗うだけでも、腰痛予防になりますよ」

 重い荷物を持ち上げる際にも、背中を丸めるのではなく、まず股関節から体を前に倒し、そこから持ち上げるようにするといいそうだ。

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