「死ぬまで元気」を目指す

伸びるだけで気持ちいい!仕事の合間にできる簡単ストレッチ

上に引っ張られるようなイメージで
上に引っ張られるようなイメージで(C)日刊ゲンダイ

 アスレチックトレーナーの三田貴史さんは、パーソナルトレーナーとして活動するほかに、都内の整形外科で多くの患者にリハビリ指導を行っている。

「患者さんのリハビリの様子を見て思うのは、『もう少し普段から体を動かす習慣をつけてくれたなら、防げる怪我はあるのに』ということ。体を動かすことは、年代を問わず未来の自分の健康を作ることだと意識してほしいですね」

 日本には健康保険があるため、医療費は比較的安価だ。その事情があるせいか、「治療費は安いから、病気になったり怪我をすれば病院に行けばいい話」と自分の健康について考えている人は多いだろう。だが、三田さんはその意識を少しずつでいいから変えてほしいと話す。

「たとえば、歯磨き。毎日数回歯を磨くことで、虫歯、口臭、歯周病が防げる立派な予防医学です。皆さん、無意識に習慣化しているのでは?」

 そう話す三田さんは、20代の頃にアメリカに留学した際、歯磨きの重要性を実感したそうだ。ある日、留学中のストレスから歯をくいしばりすぎて、虫歯になっていた奥歯が欠けてしまった。歯医者に行くものの、留学生なので支払いはすべて実費。ごく一般的な治療を受け、総支払額は7万円。日本なら5000円程度ですむ治療だったという。そのとき以来「未来の自分の健康を作るための予防」の重要さを考えるようになった。

「歯磨きはできている人が多くても、体全体のケアとなればまだまだ。毎日ラジオ体操をする、ストレッチをする、ウォーキング、動画をお手本にダンスする、など取り入れやすいものでいいんですよ」(三田さん)

 中でも三田さんのおすすめはウォーキングと簡単ストレッチで、ウォーキングは最低1日8000歩を目安に。一気に歩くのではなく、トータルの歩数でいい。

 また、デスクワークの合間に取り組める簡単ストレッチを教えてもらった。

・椅子に腰かけ、両手を組んで上にぐーっと引っ張られるようなイメージで伸ばしていく。
 
・伸ばしきったところで静止し、ゆっくり深い呼吸を2、3回繰り返す。これを1日、10回から15回行う。

 記者は取材の日からこのストレッチを習慣化しているが、気持ちがいいので、やめられなくなった。ウォーキングも習慣としている。歩数によって手持ちのカードにポイントが加算されるシステムがあることも知った。たとえば“aruku&(あるくと)”なら、全国のTポイント加盟店で使えるTポイントが貯まる。“Renobody(リノボディ)”は、歩けば歩くほど「WAONポイント」が貯まるアプリだ。その他、オリジナルのウォーキングアプリを配信する自治体もあるという。活用すると、飽きずに楽しくウォーキングを続けられそうだ。

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