「死ぬまで元気」を目指す

お風呂の中で楽々!片脚引き寄せで股関節をストレッチ

写真A(C)日刊ゲンダイ

 秋の夜長、熱めのお湯に浸かるのが心地いい季節になってきた。記者は大の風呂好きなのだが、友人は正反対。できれば毎日シャワーですませたいそうで、湯舟に浸かっている間は何をしていいかわからず「時間の無駄」と感じてしまうのだと話していた。なにもせずのんびりと浸かるだけで充分リラックス効果があると思うのだが……。

 「僕もシャワー派なので、その方の気持ちはわかります」と笑うのは、アスレチックトレーナーの三田貴史さんで、こう続ける。

「けれども、体のためには湯舟にしっかりと浸かるほうがいいですね。湯舟に浸かると、血行と血流がよくなって、リラックス状態に。体もほぐれやすいので、ボーっと浸かっているのが退屈だという人は簡単な体操を取り入れてみてはどうでしょう?」

 たとえば、老廃物が溜まりやすい足首の体操。足先を軽く握り、湯舟の中で右に10回、左に10回くるくると回す。これだけで脚のむくみ防止に効果が期待できるそうだ。また、ふくらはぎや膝の裏をじっくりともみほぐすだけでも、脚が軽くなる。

写真B(C)日刊ゲンダイ

 湯舟に浸かってできる体操で、さらにお勧めのものを教えてもらった。

1 脚を伸ばして座り、両腕は肩の下あたりに置き、上体を支える。このとき、頭や首を前に突き出さずに、背中と首と頭はまっすぐ一直線になるようにする。

2 片方の脚を胸に向かってぐっと引き寄せる(写真A)。膝から下は高めに上げ、直角になるようイメージ。引き寄せたら元の位置に戻し、次にもう片方の脚も同じように上げる。この繰り返し。左右50回を目安に。お風呂が小さく脚が伸ばしきれないという人は、曲げた状態で脚を胸に引き寄せてもいい(写真B)。

「お風呂の中で行うと浮力があるので、軽く感じて楽に脚を動かすことができます。この体操では普段動かしにくい股関節をしっかりと動かすことができますし、水圧で負荷がかかるのでお腹の引き締め効果や前腿のストレッチ効果も期待できます」

 たしかにアクアビクスや水中ウォーキングなどでは、陸上では「ハードだな」と思える動きも体が軽く感じられ、楽にできる。家庭のお風呂も、体をほぐしたり動かしたりする絶好の場と思って活用しない手はない。ただ、長風呂しすぎて、のぼせたりしないように。注意が必要だ。

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