なかなか聞きなれない名前のオカワカメ。大きな葉っぱがゴムのような手触りです。不思議な見た目をしていますが、茹でると弾力のある歯ごたえや、ぬめりのある食感がまさにワカメな面白い野菜です。
暖かい地域が栽培に適していて、大分県の中津市が主な産地です。大分県以外にも、国内では沖縄や九州地方、北海道の伊達市でも比較的温暖な気候のため栽培されています。一般家庭でも栽培することができますよ! 夏から秋にかけて収穫され、まさに今の時季、全国に出荷されています。
オカワカメは中国から日本に伝わったことから「雲南百薬」とも呼ばれ、百の薬と書かれるほど栄養価が高いことから、現在はスーパーフードとしても着目されている食材です。
そんなオカワカメに豊富に含まれている栄養素にはどのようなものがあるのでしょうか? まずはマグネシウムです。代謝をアップさせる働きがあるので、ダイエット効果や血行改善、便秘解消に役立つほか、歯や骨を強くする効果もあります。同量のレタスと比較すると、なんと8倍も多くマグネシウムが含まれます。そして、亜鉛です。肌のたるみやくすみの防止、味覚の維持に役立つ栄養素で同量のニラの2.5倍多く含まれているのです。また、目の健康をサポートするビタミンAも豊富で、オリーブオイルの10倍も多く含まれることが分かっています。
そのほか、抗酸化作用を持ち、特に皮膚や粘膜の健康を維持し、風邪の予防にも役立つβカロテン(体内でビタミンAに変換されます)や、シミの防止、髪のツヤとハリの維持、妊娠中・妊活中にぜひ取りたい栄養素でもある葉酸など、美容に関わる成分がたくさん含まれています。
リラックスする睡眠時には、副交感神経が優位に働きます。副交感神経が優位になると、胃腸での吸収がアップすることが分かっているので、ぜひ、より吸収しやすい夜ご飯に召し上がっていただくことをおすすめします。
オカワカメは生でも茹でても食べることができるのですが、生だと少し青臭さが残るので、気になる方はさっと加熱するとよいでしょう。味噌汁やおひたしにして食べるほか、ビタミンAは油に溶けやすいので天ぷらなどもよいですね!
時間栄養学と旬の食材