東洋医学を正しく知って不調改善

最近、目が乾いてゴロゴロする…東洋医学における対策は?

写真はイメージ
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 目も夏バテすることをご存じでしょうか。一般的にドライアイと呼ばれる症状ですが、夏は普段の原因に加え、紫外線、エアコンなどによる目の負担が増大します。昨今はハンディーファンの使用によるドライアイも増えてきているようです。

 ドライアイの主な症状は、目が乾く、目がゴロゴロする、目が開けにくい、目が疲れる、物がかすんで見える、光がまぶしい。原因としては、エアコンによる乾燥、パソコンやスマートフォンでの目の酷使、ストレスから来る自律神経の乱れ、コンタクトレンズで涙の層が薄くなる──などが挙げられます。

 東洋医学ではドライアイを「目乾」といい、目は五臓の「肝」の働きと関連づけて考えます。

「肝」の働きを高め、ドライアイの症状を改善するツボを紹介しましょう。

 まずは、目の周りのツボを。

「睛明」「攅竹」「魚腰」「太陽」「承泣」……と、ドライアイ対策におすすめのツボがたくさん集まっています。

 ツボの名前を覚えなくても、目の内側から眉毛、目尻の順番に、目の周りをぐるっと一周するように押せば、おおむね網羅できるでしょう。指の腹を押し込むように、1カ所に対し10秒くらいかける感覚で、ゆっくりと刺激を加えてください。40度くらいに温めたホットタオルを目に当て血流を良くしてから行うと、なおいいです。

 次に、手にあるツボも押しましょう。手の甲で親指と人さし指の骨が交差する場所にある「合谷」と、手のひらの真ん中の「労宮」が、目の疲れに効果的です。

 余力があれば、さらに足の親指と人さし指の骨が交差する、くぼんだところにある「太衝」も押してください。手足のツボ押しもゆっくりと。じんわりと痛みを感じる程度の強さで押し、数回に分けてほぐしていくのがよいでしょう。

 夏はシャワーだけで済ませる人が多いですが、できればぬるめのお風呂にゆったりと漬かることをおすすめします。血流が良くなり、目はもちろん体全体の疲労感が取れます。

▽柳知佳 日本医学柔整鍼灸専門学校教員。はり師、きゅう師、あん摩マッサージ指圧師。

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