紅麹サプリと同類の問題がアメリカでも議論されている

小林製薬が製造販売したサプリメント「紅麹コレステヘルプ」(提供写真)
小林製薬が製造販売したサプリメント「紅麹コレステヘルプ」(提供写真)

 紅麹を含むサプリメントと健康被害の関連が問題化していますが、サプリが安全かどうかは、アメリカでも常に議論になっています。

 ビタミンなどのお馴染みのサプリはもちろん、ダイエットから記憶力の向上まで、サプリの情報はSNSにあふれています。アメリカ人の75%がこうした製品を摂取しているという数字もあります。2023年にはサプリメーカーの売り上げは400億ドルを突破しました。

 マルチビタミンやミネラルなどの安全なサプリに比べ、ダイエット、性機能の増強、記憶力の向上などの製品の摂取には、注意が必要と専門家は警鐘を鳴らしています。

 成分によっては、他の処方薬と同時に摂取すると危険なものもあるため、医師に相談することをアドバイスしています。

 また十分に規制されていない製品は、表示された成分や含有量が実際と違っていたり、時にはその成分が全く入っていないこともあります。

 例えば、ハーバード大学の研究者が調べたところ、睡眠を補助するメラトニン製品のひとつに、メラトニンではなく、CBDが入っていることがわかったそうです。CBDは大麻に含まれる成分で、精神を高揚させるのではなく、落ち着かせる機能があります。

 では、サプリはどう選べば安全なのか?

 最も重要なのは、第三者機関による認証を受けた、評価が高いブランドの製品を選ぶこと。つまり、米国立衛生研究所、米国薬局方(USP)、NSFインターナショナルなどの機関によって認証されたものを選ぶことだといいます。こうした製品には、NSFまたはUSPの表示があります。

 ネットでアメリカのサプリを買う方も多いと思います。ぜひ参考にしてみてください。

シェリー めぐみ

シェリー めぐみ

NYハーレムから、激動のアメリカをレポートするジャーナリスト。 ダイバーシティと人種問題、次世代を切りひらくZ世代、変貌するアメリカ政治が得意分野。 早稲稲田大学政経学部卒業後1991年NYに移住、FMラジオディレクターとしてニュース/エンタメ番組を手がけるかたわら、ロッキンオンなどの音楽誌に寄稿。メアリー・J・ブライジ、マライア・キャリー、ハービー・ハンコックなど大物ミュージシャンをはじめ、インタビューした相手は2000人を超える。現在フリージャーナリストとして、ラジオ、新聞、ウェブ媒体にて、政治、社会、エンタメなどジャンルを自由自在に横断し、一歩踏みこんだ情報を届けている。 2019年、ミレニアルとZ世代が本音で未来を語る座談会プロジェクト「NYフューチャーラボ」を立ち上げ、最先端を走り続けている。 ホームページURL: https://megumedia.com

関連記事