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親知らずは痛くなくても抜くべきか

(C)日刊ゲンダイ

 ユニオルソ矯正歯科の篠原親先生の答えはこうです。

「親知らずは『百害あって一利なし』。抜かずに放っておくと、大手術に発展しかねません」

 親知らずとは、上下左右の奥歯(大臼歯)の最も奥にある第3大臼歯のこと。ほかの歯が6~12歳くらいで生え替わるのに対して、18歳前後と相当遅れて生えてきます。

 その頃には歯が並ぶスペースがなく、口の中で横や斜めに曲がって生えてくる場合がほとんど。4本ともまっすぐ生える人はめったにいません。

「角度が曲がっていると、周囲とぶつかって痛みが出たり、歯周ポケットに炎症が起きたりしやすい。若い頃はなんともなくても、免疫が低下する45歳以降に痛みが出る場合が多く、そうなってからが大変なんです」

 40代後半ともなると、歯が骨と癒着して抜きづらくなり、抜歯後もなかなか傷が治らないのだとか。磨きにくい場所だけあって、虫歯になりやすいのも問題です。

「中には痛みを薬で抑えて、また痛くなったら薬で抑えて……と繰り返す人もいます。そういう人は、やがて炎症が骨まで達して大きく腫れあがり、大変な手術になる場合が多いんです」

 時々、一生親知らずが生えない人もいますが、30~40代で生える場合もあるので要注意。出てきたら早めの抜歯を検討しましょう。