牧田ドクター「最強の食事術」Q&A

糖質制限で気をつけたい 野菜の食べ方に2つのポイント

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写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

【Q】ダイエットのため糖質制限を始めてから、便秘気味です。対策を教えてください。

【A】原因はお米から取っていた食物繊維が不足するからです。そのため糖質制限をする人は、意識的に野菜をたくさん取る必要があります。野菜は、食物繊維はもちろん、ビタミンやミネラルが豊富です。日本人は塩分を取り過ぎるといわれますが、野菜に含まれるカリウムは、体内から塩分を排出してくれます。野菜嫌いな人も、これを機に大いに食べる努力をしてください。

 ただし、野菜を食べる上で注意点が2つあります。ひとつは、野菜でもジャガイモやサツマイモなどのイモ類などの根菜類は避けることです。糖質が多いので、せっかくの糖質制限が無駄になります。また、トマトのように糖分が多いものは注意が必要です。

 もうひとつ気をつけたいのは、できるだけ無農薬野菜を食べることです。都会の人には理解しづらいかもしれませんが農薬の毒性には注意が必要です。ひと昔前までは農業関係者の中には、農薬を飲んで自殺する人が結構いました。いまでも農薬をまくときは、防毒マスクをして風向きに気をつけながら行います。それほど農薬の毒性は強いのです。

 確かに、農薬を使った野菜は虫食いもなく、見た目がきれいです。しかし、虫が近づかないような野菜が人間にとって良いはずがありません。

 野菜嫌いな人でも無農薬野菜を食べれば、野菜本来のおいしさが分かるはずです。「JAS」マークのついた無農薬野菜は大きなスーパーなどで取り扱っていますし、ネットでも購入可能です。無農薬野菜が手に入らなければ、流水につけておきましょう。農薬がかなり減るはずです。

牧田善二

牧田善二

AGE牧田クリニック院長、医学博士、糖尿病専門医。1979年、北海道大学医学部卒業。ニューヨークのロックフェラー大学医生化学講座などで糖尿病の合併症の原因とされるAGEを研究。96年から北海道大学医学部講師、2000年から久留米大学医学部教授。03年から糖尿病をはじめとした生活習慣病および肥満治療のための「AGE牧田クリニック」を東京・銀座で開院、延べ20万人以上の患者を診ている。著書に「医者が教える食事術 最強の教科書」(ダイヤモンド社)ほか、多数。

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