ステージⅣがん治療を断るとどうなる

退院3カ月が経過 ステージⅣ“進行がん”に進行の兆しなし

普段通りの生活で体力維持(写真はイメージ)
普段通りの生活で体力維持(写真はイメージ)/(C)日刊ゲンダイ

 自己の免疫力・代謝力を高めれば、がんは克服できる。そして、これこそが“がん”を克服する最良の方法であり、生きるクオリティー(QOL)を維持できる唯一の方法だ。だから私は一切の治療を断り、普段通りの生活を続けている。

 治療を受けなかった私ですら、1週間の入院で体重、筋力、基礎代謝量とも大幅に落ちた。もし私が医師の提案した治療を受け入れていたら、今頃は病院のベッドで毎日“過酷ながん治療”と闘っていた。入院だけでも落ちた体力は、過酷な治療でどれだけ落ちるのか。落ちた体力でがんは克服できない。

 取った細胞組織から、がんが見つかった。転移も複数箇所で見つかっている。医師のひとりは私が明日にでも意識をなくして倒れる可能性を強調。こうまで言って治療を“強要”した。

「治療を断り家に帰り、進行してひどくなって倒れたりしても、引き受けるところはどこもありません。ホスピスでも引き受けませんよ」

 こうも言った。

「頚部の腫れはがんの転移なので、大きくなることはあっても小さくならない。すぐに栄養が取れなくなる。そのときのためにまず胃ろう(※)をしましょう」

 退院前日には、こうも言った。

「経過を診たいので月に1度は外来に来てほしい。気が変わる(治療を受ける)かもしれない」

 医師の要請で10月22日、3度目の検診を受けてきた。

「小さくならない」と断言された頚部の腫れは、退院後、日を追って縮小。10月10日の段階で完全に消滅した。さらに、がん腫瘍マーカーの数値だ。この大病院では食道がん、扁平上皮がんの指標となるCYFRAが3.5、SCCが1.5以下が正常値なのだが、22日の私の数値はCYFRAが1.7、SCCが1.4だった。

 医師にステージⅣの進行性と言われたがんは好転している。

笹川伸雄

笹川伸雄

ジャーナリスト。1946年、宮城県生まれ。医、食、健康のジャンルを得意とし、著書に「妙薬探訪」(徳間文庫)など

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