セックスが痛い

中高年は多彩なラブグッズの使用で新しいスタイルの性交を

写真はイメージ
写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「肌の老化」や「肉体の劣化」は、商品広告などでよく使われるワードです。しかし、人は生まれてから死ぬまで体の変化を続けているだけ。私は老化や劣化ではなく、ただの「変化」と思っています。

 その体の変化の中で起きるセックスの痛みは中高年の女性に表れます。個人差はあるものの、閉経によりエストロゲンの分泌が減少すると性器の弾力や潤いが少なくなるのは自然な変化なのです。男性でも10年前、20年前と比べて勃起力が落ちた人もいるでしょう。どちらも医療機関に相談でき、薬で対処できることもあります。

 しかしここで注目したいのは、お互いの体が変化していて、かつ妊娠を望んでいないのに、勃起・射精のセックスにこだわる必要があるのか、ということ。

 セックスは、カップルの自由スタイルであるべきです。中高年の女性が性器の乾きを感じる時、少しの刺激でも痛みや時には出血を伴うことがあります。挿入しなくても、クリトリスなどの外性器への刺激で気持ち良さを感じる女性は多い。勃起・射精は「マスト」ではありません。勃起力を取り戻そうとED治療薬を飲む中高年男性もいますが、パートナーの女性はそれを全く求めていないかもしれません。

 今回オススメしたいのは、ラブグッズの活用。秘密めいた「大人のおもちゃ」時代は終わりました。今やラブグッズは、セックスのサポートグッズとして「普通に」活用されているのです。

 取材で伺った「大人のデパート エムズ」の真中つぐさんが「初心者でも安心して使えるもの」として挙げてくれたのは、挿入せず性器に当てる「エムズローター ビヨンド フォーディー」や「ウーマナイザー リバティ」。いずれも肌当たりの良い素材で、デザインも美容器具のようにスタイリッシュです。

 男性にはペニスを包み込むタイプで「サティスファイヤーメン ワンド」と「同バイブレーション」などが人気だそうです。変化に対応できるサポートグッズで、新しいスタイルを築くのはどうでしょうか?

小林ひろみ

小林ひろみ

メノポーズカウンセラー。NPO法人更年期と加齢のヘルスケア会員。潤滑ゼリーの輸入販売会社経営の傍ら、更年期に多い性交痛などの相談に乗る。

関連記事