毎日大さじ1杯!腸活みそ料理

新じゃがにはビタミンCがミカン並みに豊富 紫外線対策にも

みそと新じゃがの絶妙ハーモニー
みそと新じゃがの絶妙ハーモニー(提供写真)
新じゃがのバジルペースト和え

 大阪などの大都市でも緊急事態宣言が解除され、私の住む淡路島を訪れる観光客の数も徐々に戻りつつあります。私の周りでも今回の解除で、元の日常に戻る方と、意識や価値観を変えて新しい人生を歩む方など、いろいろな道があるようです。今後ますます、それぞれが「自分がどう生きていきたいか、どういう未来をつくっていきたいか」が問われていくのだろうと感じています。

 ただ、健康でありたいという人間の願いは、いつの時代も変わらないはずです。

 さて、今回の新型コロナウイルス感染症拡大で、日本の発酵食が自己免疫力を高める食品として国の内外で改めて注目を浴びています。

 その一方で、国内のみそ事情は近年大きく変わりました。全国津々浦々、さまざまな種類のみそがありますが、基本的な材料は、大豆、麹、塩の3つです。そして昔ながらの製法では冬に仕込み、天然醸造で半年から長いもので2年以上寝かせて熟成させていました。

 しかし、戦後の食糧増産計画や「大量生産・大量消費」の流れから、みその製造方法も徹底した温度管理や衛生管理のもと、工場で造るものが主流となり、天然醸造の蔵元が造るみそが激減しました。

 私が発酵食品摂取を推奨する最大の理由は、発酵・熟成という時間をかけて、麹菌や酵母などがつくり出すメラノイジンやアミノ酸などの代謝産物を摂取できるからなのですが、そうしたみそが少なくなっているのは残念なことです。

 代謝産物は生成に時間がかかりますが、うま味の成分ともなります。昔ながらの製法で造ったみそはダシいらずで、それだけで十分なうま味調味料となるのです。

 私自身、多くの方々に天然醸造みそのすばらしさ、製法の違いや味の違いを知っていただきたいと思い、全国のみそ蔵を訪ね、ブログなどで紹介しています。みなさんも自宅の近くにある、昔ながらの製法のみそ屋さんを巡ってみるのはいかがでしょうか。

 さて、今回の腸活みそレシピは「新じゃがのバジルペースト和え」です。
新じゃがには、ビタミンB1、ビタミンC、カリウムなどが豊富に含まれています。とくにこの時期のじゃがいもには、ミカンに匹敵するほどのビタミンCが含まれているといわれています。

 紫外線が強くなってくるこの季節、ぜひレシピに取り入れてみてください。

福井県越前市の「マルカワみそ」を訪問
福井県越前市の「マルカワみそ」を訪問(提供写真)

《材料》(2人分)

新じゃが 中5~6個
バジル 30グラム
みそ 大さじ1
カシューナッツ 大さじ3
オリーブオイル
 (ソース用)大さじ4
 (炒め用)小さじ2

《作り方》
(1)まずバジルペーストを作る。ミキサーでバジル、みそ、カシューナッツ、オリーブオイルをよく混ぜる(ミキサーがない場合はすり鉢でもOK)。
(2)新じゃがはよく洗い、皮がついたまま竹串がすっと通るまで蒸す。
(3)粗熱をとった新じゃがを一口大に切る。
(4)フライパンに小さじ2のオリーブオイルをひき、③を表面に焼き色がつくまで炒める。
(5)①のバジルペーストと④を和えて出来上がり。

関由佳

関由佳

専門は内科、予防医学。2013年ニューヨークの料理専門学校(Natural Gourmet Institute)で資格取得。著書に「毎日食べたい!腸活みそレシピ」ほか

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