そろそろ夏休み。休暇を利用して、観光スポットへ行こうと計画している人も多いと思います。現代社会においてスマホが欠かせないものになって以降、「自撮り」をする人も急増しました。それこそ、“映え”るような観光スポットで、自撮りをしている人を見ることは、日常茶飯事の光景になりました。
皆さんに質問があります。自撮りをしている人たちって、なんだかものすごく楽しそうな雰囲気に包まれていると思いませんか?
実は、カリフォルニア大学アーバイン校の研究によると、自撮りをすることでハッピーになる……という報告があります。パーティー・ピープルのような人たちだから自撮りをするのではなく、自撮りによって、ポジティブマインドになっていくというのです。
実験では、41人の被験者に4週間、3つの条件のいずれかで毎日写真を撮るように指示しました。その条件とは、①笑っている表情の自撮り写真②自分を幸せにするものの写真③他の人を幸せにするものの写真--です。
その結果、もっとも精神衛生上、効果が高かったことが示されたのは①でした。笑顔の自撮りをするほどハッピーになっていくことが判明したわけですが、中には②のように自分の「好き」を収めたい人もいれば、そもそもの話として、笑顔の自撮りに抵抗感を覚える人もいるでしょう。
この実験には、まだ続きがあります。なんと②を撮り続けた人は、3週間後くらいから思慮深さや思いやりが向上することがわかったのです。自分の小さな幸せを探すことで、アンテナが高くなる。そのため、他者への細かい部分にも気がつくようになるのかもしれません。
また、③を撮り続けた人は、3組の中でもっともストレスが軽減し、イライラが募りづらいという結果も。実に興味深いですよね。スマートフォンは万能なガジェットですが、スマホのカメラは使い方次第で、自分をハッピーにしてくれる道具でもあるのです。
実験では、①がもっとも効果的だったとうたっています。毎日、自分の笑った自撮り写真を撮るだけで気持ちが上向きになる。抵抗感がないのであれば、トライしてみるといいでしょう。思慮深さや配慮といった要素を磨きたいなら意識的に②を、イライラせずにのほほんと生活を送るために③を、という具合に使い分けると、ストレスレスな日々につながるのではないでしょうか。
自撮りをしている人たちを見て、イライラしてしまうという方は、③の“他の人を幸せにする”という意識が欠けているのかもしれません。自分が撮った写真から、マインドの傾向が見て取れるというのも面白いですよね。
遠くで暮らす家族のために自撮りをして送れば、①と③を両立させる合わせ技にもなります。スマホのカメラは、工夫次第でマインドを緩和させてくれる便利な存在と言えそうです。
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