会議やミーティングで、積極的に意見を言えないという方は少なくないと思います。また、意見を言えたとしても、周りの雰囲気を見てから口にするという方も多いのではないでしょうか?
人の印象に残るわけですから、意見やアイデアは、言わないより言った方がいい。どのみち言わなければいけないのであれば、「先陣を切る」ことをおすすめします。
カリフォルニア大学バークレー校のアンダーソンとキルダフの研究(2009年)によると、「最初に発言するほうが得」という検証結果があると言います。
研究では、会議などで最初に発言した人はリーダーとみなされやすく、最初に提案されたアイデアが最終的なアイデアとして採用される傾向があると述べています。
ついつい沈黙してしまう人は、自分の意見が他人にどう思われるかを気にしすぎて、「下手なことは言えない」と警戒してしまうタイプでしょう。
そうした引っ込み思案なタイプの意見は、確かに全体に影響を及ぼしにくい。半面、発言内容がさほど的を射ていなかったとしても、積極的に先陣を切るタイプは、好印象を与える傾向が強いことが実験でわかったといいます。先陣を切った人に対して、一定のリスペクトを感じるからこそ、リーダーとみなされやすくなるというわけです。
基本的に、「何か発言をして失敗したくない」と思うのは、全員に共通する気持ちです。その上で失敗を恐れずに口火を切れる人は、その行動だけで周りから評価されやすいのです。
そもそも、最初に何かをするということは、相手の印象に残りやすい。
心理学者であるソロモン・アッシュが提唱した、「初頭効果」という心理現象があります。初頭効果とは、最初に与えられた情報が、以後の情報に影響を与えることです。
日常でも、私たちは往々にして「初頭効果」を目の当たりにしています。たとえば、初対面で会った人のファーストインプレッションが良いと、その後も話しやすくなると思います。逆に、印象が悪いと、そのあとも引きずるように苦手意識が芽生えてしまいます。身だしなみや表情、会話の内容などは、初頭効果によって左右されるところが多分にあります。
人や物に対する印象は、最初が大きく関与していますから、「先陣を切る」という姿勢そのものに支持が集まりやすいわけです。
「発言はタイミングが重要」です。打ち合わせや会議の冒頭は、雑談が許されやすいタイミングですから、場が温まっていないときに、発言した方が◎。
逆に、「いつ発言しようか」と機をうかがっていると、いつの間にか話が本題に進んでしまいますし、その本題がシリアスな内容であれば、ますます意見を言いづらくなってしまうかもしれません。
自ら口火を切ることは、「◯◯さんが盛り上げようとしている」といった、ミーティングの言語情報を増やそうと努力する姿につながります。発言をするなら、「先陣を切る」「口火を切る」ことを心がけてください。
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