秒速薬膳でアッという間に健康に

「活血食材」のサバ・チンゲンサイ・カレー粉でクマを撃退

しめさばのチンゲンサイカレーソース
しめさばのチンゲンサイカレーソース(提供写真)

 目の下にクッキリ現れたクマ……。パソコンの画面を通すといよいよ目立ち、Zoom営業ではどんなに素晴らしいトークをしても、「具合悪そう」「性格悪そう」と思われかねません。食べてクマを撃退しましょう。

 クマの原因は、血の巡りの悪さにあります。目の周りにはたくさんの血液が集まり、血がドロドロで巡りが悪くなると、そのうっ血が現れてしまいます。いわばクマは「血行不良の証拠」で、クマの色は「濁った血液の色」そのものなのです。

 血行不良が引き起こすのは、クマばかりではありません。困ったことに「シミ」の原因にもなってしまいます。血は肌に栄養を与える液体。それが滞って体のすみずみまで行き渡らないと、肌の新陳代謝が衰えて老廃物がたまり、シミが出現してしまうのです。クマとシミで「くたびれた老け込み顔」にならないためには、しっかりと血行を促進する食材を取り入れることが大切です。

 クマを撃退するのにおすすめなのは、薬膳でいう「活血」食材。読んで字のごとく、体内の血を巡らせる効果があります。

 おすすめはサバ。血行を促進して、老廃物を洗い流す優れた効果あり。サバ缶やしめさばなどを取り入れて、手軽にクマ撃退に努めましょう。

 野菜ではチンゲンサイが効果大。「なんとなく中華に使われる野菜」というイメージが強いかもしれませんが、じつは血行を促進するパワーが高いのです。体内の余分な熱を鎮める効能もあるので、うっかり日焼けしてしまった後のシミケアにもおすすめです。

 また中華でよく使われる食材で、同じく活血食材といえば黒きくらげです。血を補って巡りをよくするうえ、老化をつかさどる臓器「腎」の働きを高める効果があり、肌のアンチエイジングにも威力を発揮します。

 ほかに、タマネギ、ニラ、ナス、パプリカ、ピーマンも血の巡りをアップするのに役立ちます。また、カレー粉に含まれるターメリックも血行を促進する優れた作用があります。クマが気になるときにはカレーライスを! さらに、付け合わせのラッキョウも血流アップ食材です。大盛りにするならゴハンではなくラッキョウにしましょう。

 “秒速”ではありませんが、3分でできる「クマ消し薬膳カレー」もおすすめです。レトルトカレーの中身を鍋に入れて、サバ缶を汁ごと、適当に切ったチンゲンサイを入れて加熱すれば完成。ニラでもOKです。

■クマ撃退薬膳レシピ

しめさばのチンゲンサイカレーソース

 クマ撃退に役立つサバ、チンゲンサイ、カレー粉を使った薬膳レシピ。サバはしめさばを使い、チンゲンサイは生で使えば手軽に完成。カレー粉とソースで、クセがなくシャキシャキの食感が楽しいチンゲンサイとサバの相性はピッタリ。ビールのおつまみにもおすすめです。

【材料】
●しめさば 1枚
●チンゲンサイ 2把
●タレ(中濃ソース小さじ 2、カレー粉 少々)
●塩 適量

【作り方】
 しめさばは食べやすく切る。チンゲンサイは粗いみじん切りにして塩を振ってもみ込み、水気を絞ってタレであえ、器に盛ったしめさばの上にのせる。

池田陽子

池田陽子

薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト・全日本さば連合会広報担当サバジェンヌ。国立北京中医薬大学日本校(現・日本中医学院)で国際中医薬膳師資格を取得。近著「1日1つで今より良くなる ゆる薬膳。365日」が好評発売中。

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