東洋医学を正しく知って不調改善

肌の若々しさを保つために知っておくべきこと…美容鍼灸での施術は?

体の内側から整えることも大切
体の内側から整えることも大切

 美容鍼灸サロンのお客さまといえば女性が中心でしたが、最近は、男性のお客さまも増加しています。ニキビなどの肌トラブルや、しわやたるみといったエイジングケア対策とさまざまな目的で来院されています。

 ある調査によれば、顔の肌老化を気にしている人は、20代も50代も共に80%以上にのぼるとのこと。美容に対する意識は男女を問わず高いといえるでしょう。

 エイジングケアの基本であり、かつ重要なのが、日々のスキンケアです。女性向け、男性向け、ユニセックスと、多様なスキンケア用品が販売されています。男性の中には「男性向けを使わなくては」と思っている方もいますが、自分の肌に合うものなら、「○○○向け」にこだわらず、自由に選んでいいと思います。化粧水による保水、そして肌の乾燥を防ぐための保湿をしっかり行うようにしてください。

 ただ、これらのスキンケア商品が作用するのは肌の表面(角質層)までなんですね。そのさらに奥、肌の深層(真皮層や筋組織)にまでアプローチしたければ、美容鍼灸がおすすめです。衰えた細胞を直接刺激でき、肌の新陳代謝を高められます。

 健康な肌が新しく生まれ変わるいわゆるターンオーバーの周期は、約30日といわれていますが、年齢を重ねると共にその周期がどんどん遅くなります。

 若いときと比べて傷の治りが遅くなったと感じる方も多いはず。同じようにお顔の肌も代謝が落ちてきます。美容鍼灸はそんなターンオーバーを促進させ、肌を若返らせる効果が期待できるのです。しかも何歳からでも代謝を高められるので、エイジング世代にまさに打ってつけです。

 顔の新陳代謝を促すツボ、顴髎(けんりょう)を紹介しましょう。目尻から下におり、頬骨という頬骨のすぐ真下にあります。頬骨の際から骨に向けて斜め上に親指の腹を押し込み、気持ちいいと感じる程度の強さで3~5秒ほど刺激を加えます。それを3~5回ほど繰り返しましょう。自宅で手軽にできますので、洗顔後などの日々の習慣にしてください。

 お肌の調子は食事のバランスや睡眠状態、ストレスなどの影響も受けます。体の内面から整えることも忘れないようにしてください。

遠藤久美子

遠藤久美子

日本医学柔整鍼灸専門学校専任教員。はり師、きゅう師。AJESTHE認定フェイシャルエステティシャン。CIBTAC認定スキントリートメント。

関連記事