東洋医学を正しく知って不調改善

痛くない鍼はある? 皮膚表面を刺激して効果を出す“刺さない鍼”

(C)日刊ゲンダイ

 鍼は痛いというイメージをお持ちの方は多いと思いますが、実はまったく痛くない鍼というものもあります。なぜ痛くないか? それは接触鍼といって、皮膚表面を刺激して効果を出す、“刺さない鍼”だからです。

「刺さなくても効果があるのですか?」と患者さんによく聞かれます。しかし、実はすごい効果があるのです。

 皮膚は「露出した脳」ともいわれ、最近では脳だけでなく心にも極めて大きな影響を与えるという研究結果が出ています。

 東洋医学の考えでも、皮膚をなでたりこすったりして全身にあるツボを刺激することで、脳や内臓に働きかけ、心と体の健康を維持できるとされています。

 とても軽い刺激ですから小さなお子さんにも使うことができ、そのやり方のひとつに「スキンタッチ」という方法があります。お子さんの健康管理・健康増進を目的に古くから行われている「小児はり」を現代風にアレンジしたもので、鍼を使わずにご家庭にあるスプーンやドライヤー、歯ブラシといった生活道具を用いて刺激をするものです。

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