コロナ第2波に打ち勝つ最新知識

感染封じ込め成功国からの帰国<4>アルバイトのような隔離生活

徹底した対策が奏功した(C)ロイター

 そんな古川さんに、なぜ台湾はコロナ封じ込めに成功したのかを聞いた。

「SARSが流行したとき、台湾では346人が感染し、37人が死亡しました。その記憶から、動きだしが早かったことが成功の理由でしょう」

 台湾に初めてコロナ情報が寄せられたのは、昨年の12月30日。2日後の1月1日には日本の厚労省に当たる「衛生福利部」が緊急会議を開き、飛行場に検査機関を設立。外国から台湾に訪ねてくる全員の検査を始めた。

「新型コロナをSARSの再来と捉えて、メディアもマスク着用、手洗い、外出禁止の呼びかけを徹底しました」

 こうした対策に異論を唱える政府や医療関係者の少数意見を排除し、感染予防策を全土で強固に実施したという。

「政府、国民、病院が一体となってコロナに立ち向かったことも成功の要因だと思います。台湾では仕事帰りにお酒を飲む習慣がありません。それも幸いでした」

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