皮膚に現れた「できもの」の正体(1)【皮膚線維腫】蚊に刺されてできた黒く硬いしこりが治らない

黒く硬いしこりが…

 40代後半の記者は、左腕の皮膚の下にある黒く硬い“しこり”がずっと気になっていた。しこりができたのは、10年ほど前。蚊に刺されたところをしつこくかいていたら、表面は治ったものの、その下に直径1センチ弱のしこりができていた。

 強く押したりつまんだりしない限り痛みはない。そのため、長年放っておいたのだが、もしかしたらこれが悪性の腫瘍に変化したりするのではないか……と怖くなり、専門医に相談してみることにした。

 形成外科専門医・皮膚腫瘍外科指導専門医で、「あきおか形成外科」(大阪府高槻市)の院長を務める秋岡二郎医師はこう言う。

「おそらくそれは『皮膚線維腫』でしょう。医学的に正確に言うと、皮膚腫瘍ではなく、アレルギー反応です。蚊に刺されると赤く腫れますが、数日で治っていきますよね。それが治らないまま持続的にアレルギーが起きている、というイメージです」

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