働き盛りのサラリーマンを襲う「慢性疲労症候群」の対処法

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 ストレスが要因となり、神経系、内分泌系、免疫系に変調を来すわけだ。倉恒教授によると、最も発症率が高いのが25~34歳。次に15~24歳、35~44歳と続く。厄介なのは、MRIなど保険診療の検査では発症が分からないこと。だから、「うつ病や自律神経失調症かも」と“自己判断”してしまったり、家庭や職場では「サボっている」と誤解されがち。発症に気づくまで10年以上かかる人もいるという。サラリーマンはCFSと、どう向き合えばいいのか。倉恒教授が言う。

「半年以上、疲労が持続したり、再発を繰り返す、倦怠感が回復しない、十分な睡眠をとっても爽快感を感じない、思考力低下や物忘れが酷くなったなどの“異変”を感じたら、自己判断せず総合外来で症状を伝えてください。CFSは個々の症状によって治療法は異なります。例えば、『免疫力』に問題があれば免疫を高める漢方の処方、『活性酸素による障害』が認められれば、ビタミンCなどの含まれる健康補助食品を取るよう勧めます」

 部下のやる気が出ないのはCFSが原因かもしれない。

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