コロナ後遺症のだるさや疲労感に漢方薬「加味帰脾湯」が使われている

軽症でも倦怠感など後遺症が残ることも…

 これまで当欄ではコロナ後遺症の対症療法について、何度か紹介してきた。漢方薬を用いてコロナ後遺症の治療にあたっているのが、新見正則医院(東京・千代田区)の新見正則院長だ。

「当院は自費診療のクリニックのため、コロナ後遺症で来院した方には、まずは保険診療でオンライン診療に対応している出雲漢方クリニック(島根県)を紹介し、保険適用の漢方薬を使ってもらいます。3カ月経っても症状が改善しない患者には、保険適用ではないがコロナ後遺症に効果があると考えている漢方薬を用いています」(新見院長=以下同)

■心身両面に効果

 前述の通り、コロナ後遺症で最もよく見られる症状が倦怠感だ。

「コロナ後遺症の倦怠感は、イメージとして『重力に逆らえない』。起き上がれない、座ったら立ち上がれない……。精神的な落ち込みもある。そこでコロナ後遺症が考えられる患者さんには加味帰脾湯を用います。1日3回、倦怠感がある間は毎日飲んでもらいます。3週間ほどで改善が見られる方が多い」

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