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世界は温暖化から沸騰化へ…働く者のサバイバル「シエスタ」に注目

猛暑のヨーロッパで“シエスタ”導入の流れが…(C)iStock(C)日刊ゲンダイ

 熱暑の中のサバイバルの1つとして注目されているのが、スペインの古い習慣シエスタです。エアコンがない時代、1日のうち最も暑い時間は、人々は仕事をやめて家に帰り昼寝をしていました。

 シエスタの習慣は長いことスペインの経済発展を妨げるものとして、ドイツなどヨーロッパ諸国からはしばしばジョークのネタにされていました。そのドイツでさえ、政府がシエスタの導入を真剣に考えていると報道され、驚きを与えています。

 赤十字の赤新月気候センターは、暑い時間帯には可能ならシエスタを、またはできる限り労働者を休ませるスケジュールに変えるべきと提案。さらに長期的には、都市に緑を増やし、建築基準を変え、交通や水供給、電力システムを変えることを呼びかけています。

 地球が沸騰化の時代に入った今、社会のあらゆる部門で人類のサバイバルのための方策が求められています。

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シェリー めぐみ

シェリー めぐみ

NYハーレムから、激動のアメリカをレポートするジャーナリスト。 ダイバーシティと人種問題、次世代を切りひらくZ世代、変貌するアメリカ政治が得意分野。 早稲稲田大学政経学部卒業後1991年NYに移住、FMラジオディレクターとしてニュース/エンタメ番組を手がけるかたわら、ロッキンオンなどの音楽誌に寄稿。メアリー・J・ブライジ、マライア・キャリー、ハービー・ハンコックなど大物ミュージシャンをはじめ、インタビューした相手は2000人を超える。現在フリージャーナリストとして、ラジオ、新聞、ウェブ媒体にて、政治、社会、エンタメなどジャンルを自由自在に横断し、一歩踏みこんだ情報を届けている。 2019年、ミレニアルとZ世代が本音で未来を語る座談会プロジェクト「NYフューチャーラボ」を立ち上げ、最先端を走り続けている。 ホームページURL: https://megumedia.com

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