日本版「足病医」が足のトラブル解決

リンパ浮腫ではどんなタイプのストッキングを選べばいい?

早期発見し適切な治療を

 弾性ストッキングでは、圧迫の強さも非常に重要です。弱圧、中圧、強圧の3段階に分けられ、リンパ浮腫が重症になるにつれて、圧迫力の強い弾性ストッキングが選ばれます。圧迫力が強いほど伸びにくく、通常のストッキングのように簡単にはくのが難しくなります。

 つま先の滑りを良くするフットスリップやスライダーという装着補助具を使ったり、また、しっかりと腰までストッキングを持ち上げられるようゴム手袋を用いたりして、自宅でも毎日着用できるよう外来受診の時に練習を行います。

 弾性ストッキングは着用していると少しずつ伸びてしまいます。そのため「硬くてはきにくい」と思っていても、圧迫力が低下していきます。また、価格もパンティーストッキングタイプは約2万円~、片足タイプは1万円~と、気軽に買い替えられる値段でもありません。そこで、厚労省はリンパ浮腫の患者さんを対象に、医師の指導のもと購入された弾性ストッキングに対して半年ごとに年に2回、療養費の支給を行っています。多くの患者さんはこの制度を利用して半年をめどに新調されています。

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