膝痛とオサラバ!治療最前線(3)我慢するうちにちょっとした痛みでも強い痛みとして捉えるように

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「MRIの結果では変形がごく軽いのに強い痛みがある人、人工膝関節置換術という手術を受けても痛みが続く人などは、痛みのシステムが変化している可能性もあるのです」

 変形性膝関節症の保存治療には、日本では消炎鎮痛剤(非ステロイド性抗炎症薬=NSAIDs)がよく用いられるが、神経障害性疼痛には適していない。神経障害性疼痛では過敏となった神経を正常に戻さなければならないので、別の種類の鎮痛剤を用いる。

「痛みそのものが変形性膝関節症を進行させるリスク因子。早い段階で患者さんの状況に応じた鎮痛剤を投与し、痛みを取り去ることは非常に重要なのです」

 鎮痛剤に抵抗を示す高齢者もいるが、鎮痛剤はずっと使うものではなく、痛みが鎮まれば速やかにやめられる。(つづく)

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