医者も知らない医学の新常識

乳酸菌をたくさん取っても健康的とはいえない

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 人間の大腸の中にはたくさんの細菌(ばいきん)がすんでいます。これを腸内細菌といいます。

 赤ちゃんの時期にはビフィズス菌という乳酸菌の一種が主な腸内細菌です。しかし、大人になるに従って、「バクテロイデス」と呼ばれる、オリゴ糖など他の糖分を分解するような細菌が増え、ビフィズス菌は減っていきます。このため、乳酸菌は善玉菌で、バクテロイデスは日和見菌(害もなければ益もないという意味)と呼ばれ、乳酸菌をたくさん取って、善玉菌を増やすことが健康に良いと考えられてきました。

 今でもそう思って、せっせとビフィズス菌を取っている方が多いかも知れませんが、その考えは大きく変わってきています。乳酸菌の一部には、血糖を上昇させたり、肥満になりやすくするような作用があり、毒にも薬にもならないと考えられてきたバクテロイデスに、そうした糖尿病や肥満を予防するような効果のあることが、最近の研究で明らかになってきたのです。

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石原藤樹

信州大学医学部医学会大学院卒。同大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科研修を経て、1998年より「六号通り診療所」所長を務めた。日本プライマリ・ケア学会会員。日本医師会認定産業医・同認定スポーツ医。糖尿病協会療養指導医。