この治療は、外科でも行っていますが、中心は消化器内科。内科医が行える手術の限界を探る治療といっていいかもしれません。
胃や大腸の壁は、粘膜層、粘膜下層、筋層という3層構造で、がんは最も内側の粘膜層から発生。早期がんの中でもさらに早期の病変なら、内視鏡でカメラと一緒に治療器具を挿入して、消化管の内腔から粘膜層と一緒に粘膜下層を剥離して、病変を一括切除するのが、この治療法です。
切除といっても、外科医がメスでお腹を開いて行う切除とは全く違います。当然、肉体的なダメージは少ない。
早期の胃がんや大腸がんなどで外科医にメスで行う切除を勧められたら、消化器内科医にセカンドオピニオンを取るのが無難でしょう。そうすると、ESDを提案されるかもしれません。ESDは胃がん、大腸がん、食道がんで保険適用になっています。
Dr.中川 がんサバイバーの知恵