「水虫喘息」は冬場でも気が抜けない 高齢者の介護現場での症例も

写真はイメージ

「白癬菌は日本を代表する表在性皮膚真菌症で、頭部白癬、体部白癬、股部白癬、足白癬、爪白癬に大別されます。このうち足白癬と爪白癬の有病率は30%を超えると推計されており、白癬菌の感染といえば水虫がイメージされているのです」

 日本の水虫患者数は2500万人いるといわれる。

 爪白癬は高齢になるほど増える傾向にあり、米国では60歳以上の4割は爪白癬だといわれている。

「日本における白癬の原因糸状菌の大部分はトリコフィトンです。トリコフィトンはアレルギー性鼻炎、慢性じんましんといったアレルギー性疾患との関係が昔から指摘されています。ところが、それが世間的にはあまり認識されていません」

 その理由のひとつは、一般的なアレルギー検査ではわからないからだ。

「たとえば、MAST36アレルゲン検査は少量の血液で一度に36種類のアレルギーの原因物質について、自分がアレルギー反応を示すかどうかを調べられます。また、MAST48mixテストは一度に48種類のアレルギー反応を調べることができます。しかし、これらの検査にはトリコフィトン特異的IgE抗体が含まれていないのです」

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