便秘持ちは“健康に”長生きはできない…高血圧だと脳卒中やくも膜下出血のリスクが上昇

便秘はさまざまな病気とリンクしている

「糖尿病で血糖コントロールが悪いと、肛門や直腸の機能が低下し、便秘になりやすい。便秘で呼吸器疾患が悪化することも観察研究でわかっています」

 15年にわたる米国の生存調査では、慢性便秘がある人は、そうでない人と比べて生存率が低いとの結果が出ている。

 便が出づらい、排便後すっきりせず残便感がある、コロコロした便や水便、いきまないと便が出ない、腹部膨満感をはじめとする不快症状がある──などに該当するなら、慢性便秘症を疑い、内科や消化器内科を受診するべきだ。便秘そのものの改善に加え、関連している病気の早期発見、早期治療につながる。

 慢性便秘症であれば、治療はどうなるのか?

「慢性便秘症には、排便回数減少型、排便困難型などいくつかのタイプがありますが、たとえば排便困難型は便を指でかき出さないと出ないといったふうに症状がかなりひどい。『便秘があるけど何とか自分で対処してきた』といった人のほとんどは排便回数減少型です。適切な便秘薬の使用と生活習慣の改善で対処できます」

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