メガネを語る

明治期の東京のメガネ店 一般教育の普及が後押しとなり続々開業

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 松島藤五郎商店(現松島眼鏡店)もまた鏡師出身で、銀座に店を構えてからは外国人相手のホテルに出入りし、官界にも多数の顧客がいたそうです。

 その後も続々と眼鏡店が開業していきます。たとえば、士族の長男の白山斉明が作った白山眼鏡店(現東京メガネ、明治16年)、金鳳堂(明治20年)、松本仙太郎商店(現松仙べっ甲製作所、明治20年)、東京帝国大学などの眼科から指定・推薦を受けた高田巳之助商店(現高田眼鏡店、明治34年)などです。

 当時、色眼鏡(サングラス)や洒落メガネ(度なし)、大き目な丸メガネなどの流行もあり、眼鏡業界は勢いを増していくのです。

(メガネウォッチャー・榎本卓生)

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