「双極性障害は自殺リスクが高く、一般人口の20~30倍です。未治療では2割が自殺に至り、逆に自殺未遂歴のあるうつ状態の7割が実は双極性障害だったとの報告もある。速やかに見極め、適切な治療につなげなければなりません」
■うつ病では見られない症状があるかどうか
双極性障害を疑うポイントは、過去にわずかな期間でもそう状態(=ハイの状態)がなかったか。普段よりも、「早口」「おしゃべり」「電話をかけまくる」「精力的に活動」「眠らなくても平気」「浪費」「服装や化粧が派手」「怒りっぽい」「自信過剰」「異性関係がだらしない」……。うつ病なら見られない。
「病気の性質上、最初から正しい診断に結びつかないかもしれません。しかし、もしご家族にうつ状態の方がいて、抗うつ薬で効果がなければ、詳しい精神科医に診てもらうのも一つの手です」