東洋医学を正しく知って不調改善

漢方薬には即効性のある薬はあるのか? 感染症にも使われている

王瑞霞氏(提供写真)

 また漢方薬が即効性を発揮できるもうひとつとしては胃腸疾患があります。日本は島国故に湿度が高く、刺し身などの生ものを食べる習慣もある。この両者ともが苦手な胃腸は問題になりがち。食欲不振、胃もたれや胃痛、腹部膨満感などの不調がある時は、六君子湯、大建中湯、安中散などを用いると、スーッと症状が和らぐ場合があります。

 その他、いわゆる「こむらがえり」と呼ばれる足がつった状態の場合は、芍薬甘草湯は素早く効き、花粉症などでくしゃみや鼻水が止まらない時に小青竜湯を飲むと、ピタッと止まることがあります。

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王瑞霞

王瑞霞

日本医学柔整鍼灸専門学校鍼灸学科専任教員。中国山東中医薬大学卒業。中国北京中医薬大学大学院修了。日本大学医学部医学博士。鍼灸師、登録販売士。

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