だからあなたの頭痛は治らない

コロナワクチン接種で「帯状疱疹」は本当に増えているのか?

写真はイメージ

 すぐに頭部MRI検査を受けてもらいましたが、異常は見られない。「もしかして」と思い左腕を見せてもらうと、肩に帯状疱疹の赤い発疹が出始めていました。

 帯状疱疹ウイルスが再活性化したせいで、左腕の神経痛が出たと診断した私は、患者さんに抗ウイルス薬を処方。神経痛と帯状疱疹の発疹は改善されました。

 これはあくまで私の考えですが、コロナワクチンを3回以上接種した後に、帯状疱疹を発症する人が増えているように思います。3回以上のワクチン接種により体内の抗体が新型コロナを予防することにかかりっきりになって、これまで抑えていた帯状疱疹ウイルスへの備えが緩んでしまうのではないかと考えています。

 帯状疱疹に関しては、ワクチン接種で免疫機能に異変が起こっていることが考えられるので、もしも体の片側の線状のしびれ感や違和感、もしくは眼瞼けいれんなどの症状が突然、出現し始めたら、すぐに病院へ行くようにしてください。また、ワクチン接種後は、免疫が落ちないように規則正しい生活を意識するようにしたいものです。

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清水俊彦

清水俊彦

東京女子医大脳神経外科客員教授。「汐留シティセンターセントラルクリニック」の頭痛外来には全国から患者が訪れる。

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