役に立つオモシロ医学論文

医師よりChatGPTの方が優れている? 患者の質問に対する回答を専門医からなるチームが評価

(C)ロイター

 回答内容の質については「非常に悪い」「悪い」「普通」「良い」「非常に良い」の5段階、回答内容の共感度についても「共感しない」「わずかに共感する」「ほどほどに共感する」「共感する」「非常に共感する」の5段階で評価され、回答の優劣を検討しています。

 その結果、回答内容の質について「非常に良い」または「良い」と評価された割合は、医師の回答で22.1%、ChatGPTの回答で78.5%と、ChatGPTで優れていました。また、回答内容の共感度についても同様に「非常に共感する」「共感する」と評価された割合は、医師の回答で4.6%、ChatGPTの回答で45.1%と、ChatGPTで優れていました。

 論文著者らは「人工知能の活用は医療者の負担を軽減し、限られた医療資源の効率的な配分を可能にするかもしれない」と考察しています。

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青島周一

青島周一

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

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