科学が証明!ストレス解消法

目標は小さくていい…数多く積み重ねることがやる気アップにつながる

上司や同僚からのフィードバックがあると…

 そんなときに、上司や同僚からのフィードバックがあると、自分の居場所、やっていることが見えやすくなります。誰からも何も言われない……。つまりコミュニケーションがないと、仕事の小さな達成感を実感できず、自分だけ浮いているのではないかと不安に包まれてしまいます。

 あまりコミュニケーションがない場合、自分の目に見えている範囲で目標を決めるようにしてください。自分が「よし!」と思える目標で構いません。自分で細かく目標地点を設定することは、この後、自分がどこに向かうかを定めてくれる羅針盤のような役割を持ちます。

 アメリカの心理学者スキナーが提唱した「スモールステップ」という学習や仕事の進め方があります。

 人間の脳には「報酬系」という神経のグループがあります。報酬系は、欲求が満たされることで活性化され、やる気が出たり幸福感を覚えたりします。そして、目標の難易度に関係なく、自分で「やる」と決めた目標の達成で、報酬系が活性化されることが、脳波などの測定によって明らかになっています。目標を細かく区切って、小さな成功体験を積み重ねれば、おのずとやる気が出る仕組みが、人間の脳には備わっているのです。

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堀田秀吾

堀田秀吾

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

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