日本版「足病医」が足のトラブル解決

足に痛みがあるのに病気が見つからない…どうすればいい?

まずは自身の足に向き合ってみる

 こういった足の状況を伝えても、「これほど痛いから何か病気があるに違いない」と納得せず、診断名を求めて病院を転々とされる患者さんも少なくありません。

 痛みや痺れを解決するには、まずはご自身の足に向き合う必要があります。座った状態で足の指をグーパーできなければ筋力低下のサインなので、床にフェースタオルを敷き、足の指で引き寄せる筋トレを行いましょう。自宅で毎日筋トレを3カ月程度継続している患者さんは、如実に症状が改善されています。

 ほかにも神経が間を通っている骨と骨に負担がかからないよう、かかとと足の甲がしっかりと固定され前足部に少し余裕がある靴の着用がおすすめです。

 また、高齢になると筋力低下によって扁平(へんぺい)足になりがちなので、低くなったアーチの高さを補ってくれるインソールを作製するといいでしょう。

 将来、日常生活に支障を来さないためにも今からストレッチや筋トレなどのケアを行い、足を大事にすることが大切です。

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田中里佳

田中里佳

2002年東海大学医学部卒業、04年同大学形成外科入局、06年米国ニューヨーク大学形成外科学教室留学、12年順天堂大学医学部形成外科学講座准教授、医局長を経て現職を務める。

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