バランスのよい食習慣は健康の維持にとって重要だと考えられています。とりわけ、地中海食と呼ばれる地中海沿岸地域の伝統料理は、健康増進に関するエビデンス(科学的根拠)が豊富です。高齢者を対象とした研究では、地中海食を積極的に摂取している人で、脳の容積が大きく、萎縮(細胞数が減少して体積が小さくなる)しにくい可能性が報告されていました。
そんな中、日本人の食事パターンと脳の萎縮との関連性を検討した研究論文が、栄養学の専門誌に2024年3月12日付で公開されました。
この研究では、愛知県に在住している40歳以上の1636人(男性815人)が対象となりました。研究参加者の食習慣を調査し、伝統的な日本食、西洋食、野菜・果物・乳製品(もしくは穀物)を中心とした食事の3パターンに分類しています。また、磁気共鳴画像法(MRI)検査を行い、脳の萎縮率を調査し、食事パターンとの関連性が検討されました。なお、研究結果に影響し得る年齢、生活習慣、カロリー摂取量などの因子について、統計学的に補正して解析されました。
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