急増する1型糖尿病…なぜ、子供や若者に増えているのか?

子どもの発症が増えている(C)iStock

「発表では体格指数(BMI)も増加していました。学校閉鎖や外出自粛で子供たちの身体活動や運動が制限され、在宅時間が長くなり、間食が増えたことなど生活習慣の乱れが2型糖尿病の増加につながった、との見方ができる内容でした」

 気になるのは同時に子供や若者の1型糖尿病の増加も報告されたこと。年間発生頻度はそれぞれ、191例、193例、231例、262例とやはりパンデミック中に増加した。

「1型糖尿病は、生活習慣病の一種である2型糖尿病とは性質がまったく異なる糖尿病です。本来、外敵から身を守るために働くはずの免疫が、間違ってインスリンを分泌する膵臓のβ細胞を破壊することで発症します。子供や若者に多く、発症のピークは思春期だといわれています」

■ウイルス感染により関連する遺伝子の働きが変化するのではとの見方も

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